小説

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シフォンと川底の紅茶

おもちゃ箱の中身

子悪魔が二匹いる。 簡単に説明して一匹目の姿を紹介しよう。 金髪に近いふわふわ茶髪は腰元まで伸びている。 前髪はぱっつん、綺麗に揃えて、カラコン装着の付けマツゲ。  そして貧乳…… 可愛い女の子が好きなギャル。  二匹目は無敵ボディのゴスロ...
ふぃりあ

ふぃりあ第壱話【猫叉しゃん・・・・・・】四

逃ゲ、ソシテ欲望 ただ何事も判断出来ないままの足りぬ人間だったのであろうな。 「そこからどう落ちると、私に殺されることになるのだ? 」 質問と同時に、もう一つ気配を感じて私は身構えた。 沸き立つ血溜まりから牛、蛇、山羊、馬が混ざり合う何かが...
ふぃりあ

ふぃりあ第壱話【猫叉しゃん・・・・・・】壱

はじまり 紅茶や珈琲という物を嗜む様になり、味覚があって良かったとも思うわけだが、 潰した筈の視覚は相変わらずで見ようと思えば見えてしまうことが少し不快ではあるな。 『ヲテガミデス 』 この人は私の最愛の人、着物の似合う異人であろう? つい...
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ふぃりあ

ふぃりあ最終話『破滅駅…… 』

これは又いつの日の話だろうか?  覚えているほどの事でもないといえば無いのだが……  秋風と解る枯葉の舞い上がる日であったのは覚えているといえば覚えているのさ……  「冬は嫌いだ…… 寒いから、な…… 」  そして人も嫌いだ。 どれが本当で...
ふぃりあ

ふぃりあ第四話【正常そもそもが狂った時計の人】伍

アーニャ 『後ハ、アキツグ様ガ猿ヲ消シテ終ワリ…… 』  護符の中で目覚める女を背後に、本来口になる部分に大きな目玉を持っていた白衣にマスクの男が仰向けに倒れる姿を見届ける予定でいたの……  「これは……? 」  元の自分の体に戻った院長は...
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ふぃりあ第四話【正常そもそもが狂った時計の人】四

猿  深き闇の林の中は、月明かりを頼りに歩ける道ではなかった。  視覚に頼る私ではないのでね。 殺しにいこうかと思うのさ。  「猿よ、何故あの場所を欲しがった? 」  木々から何かが落ちる音がすると、気配が一つ二つ増えて近付いてくる。  腐...
ふぃりあ

ふぃりあ第四話【正常そもそもが狂った時計の人】参

宴  その扉は狂った宴を想像するに容易く……  曇った不透明なガラス張り、飛び跳ねる白衣を纏った何かが私を待っていたのだよ……  「私が扉を開けてみるかな? 」  人間とは不思議なものよな。  都合の良い妄想や予言など当たりもしないのに、こ...
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ふぃりあ第四話【正常そもそもが狂った時計の人】弐

病人 評判と言うのは解らないでもない病人の群れ。 ぐるりと見て回れば、白衣を着た黒髪の女がおったのよ。 後ろで一つに纏めた長く美しい巻き髪が女医と思うには違和感もあったのさ。 「先生なんて呼ばないで下さい。 私はまだ勉強中です! 」 研修医...
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ふぃりあ第四話【正常そもそもが狂った時計の人】

トアル病院 私の仕事は相談屋でも呪い師でも無ければ、霊能者や祓魔師と言う者でもない。 言いえて妙と言うのかな…… 陰陽寮から金は貰っているが、仕事の種類といえば解らないのだ。 つまりは社会的地位が無いに等しいのさ。 なのにだ? 迷惑な事に神...
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ふぃりあ第参話【蘭丸】漆

代償  京香の寄せ書きから呼ばれた私は、この世界の自己犠牲について考えたのだ。  人間の言う愛情なんてものは無いのではないかと思いすらする。  美しいではないか……  八千代を守る代償に、私が京香に求めたものは……  「親の愛情を教えろ 」...
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